のどがつかえる

のどのつかえ感とは

喉のつかえ感のどに異物感・違和感がある、飲み込みにくいといった症状です。下記のような表現をされることもあります。

  • のどの違和感・異物感
  • 飲食物を飲み込みにくい
  • 飲み込む際に途中で引っかかる感じ
  • のどになにかが詰まっているような感じ
  • のどがイガイガ・チクチクする

のどのつかえ感を起こす代表的な病気に逆流性食道炎があります。逆流性食道炎では胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流して症状を起こしますが、逆流が咽喉頭まで達すると咽喉頭逆流症となります。逆流性食道炎は食の欧米化によって長く増加傾向にある疾患で、症状自体は市販薬で緩和できますが、炎症を完全に治さないと再発を繰り返します。長期間炎症が続くとがん化リスクが高くなるという指摘もされています。
ただし、こうした症状は逆流性食道炎以外の疾患で生じていることもあります。治療に抗真菌薬が不可欠な疾患や、食道がんなど重大な病気が隠れているケースもあります。症状を解消するだけでなく、原因疾患を確かめることが重要です。当院では胃カメラ検査で食道粘膜の状態を確かめ、必要な場合には組織を採取して病理検査を行って確定診断し、その結果を適切な治療につなげています。
のどの違和感やつかえ感などがある場合は、お気軽にご相談ください。なお、検査結果によってさらに高度な検査や治療、入院が必要と判断された場合には、連携している高度医療機関をご紹介しています。

のどのつかえ感で受診すべきタイミング

1週間以上症状が続く、おさまってもぶり返す、痛み・胸やけ・発熱など他の症状を伴う、唾液や食べものを飲み込みにくいといった症状などがある場合には、できるだけ早く当院までご相談ください。

のどのつかえ感を生じる原因

逆流性食道炎や咽喉頭逆流症に加え、知覚過敏やストレスなどが関与する咽喉頭異常感症である場合も多いです。消化器疾患では、好酸球性食道炎、食道ポリープ・食道がん、カンジダ性食道炎なども疑われます。稀な病気ですが、食道と胃の間にある下部食道括約筋が常に収縮してしまい、食べたものが胃に届かず食道にたまってしまう食道アカラシアによって生じることもあります。
他にも、風邪・咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎などののどの感染症でもつかえ感を起こすことがあります。

のどのつかえ感を引き起こす代表的な病気

逆流性食道炎

胃酸を含む胃の内容物が逆流して、食道粘膜に炎症を生じます。主な原因には、加齢による下部食道括約筋の衰え、食事・嗜好品・姿勢・肥満・衣類の締め付け・食べてすぐ横になるなどの生活習慣があり、一度治っても再発を繰り返しやすい疾患です。
のどのつかえ感以外の症状には、胸やけ、呑酸(酸っぱいものが上がってくる)、胃・みぞおちの痛み、咳などがあります。

逆流性食道炎はこちら

風邪

主にウイルスに感染して発症し、つかえ感、発熱、鼻水、咳などの症状を起こします。風邪は急性上気道炎であり、のどの腫れによって強いつかえ感を生じることもあります。

咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎

咽頭・喉頭・扁桃といったのどの組織にウイルスや細菌が感染して発症します。のどの腫れが起こってつかえ感や飲み込みにくさを生じやすく、発熱や倦怠感、頭痛などを伴います。

のどのつかえ感の症状で疑われる上記以外の病気

のどのつかえ感は多くの疾患で生じる症状であり、食道がんなど重大な病気が原因となって生じている可能性もあります。当院では消化器内科専門医が質の高い検査と正確な診断をもとに適切な治療につなげています。

咽喉頭異常感症

のどの知覚過敏、ストレスなどによる自律神経のバランスの乱れ、抑うつ症状を起こす疾患などの関与によって生じます。主な症状は、のどの異物感・つかえ感・圧迫感であり、球体がのどに詰まっているように感じることもあります。

好酸球性食道炎

アレルギー反応にかかわる白血球の1種である好酸球が食道へ過剰に集まって、慢性的な炎症を起こす疾患です。

カンジダ性食道炎

真菌(カビの1種)によって生じる食道の炎症です。カンジダは常在菌ですが、免疫力が低下していると異常に増殖して炎症を起こすことがあります。自然治癒が見込める場合もありますが、抗真菌薬を使った治療が必要になるケースもあります。

食道ポリープ・食道がん

食道ポリープや食道がんでも、のどのつかえ感を起こすことがあります。特に食道がんの場合、できるだけ早く発見することが重要です。また、咽喉や咽頭などに生じたポリープやがんでのどのつかえ感を起こしている可能性もあります。当院では、微細な早期がんも発見できる精度の高い胃カメラ検査を行っており、検査では内視鏡スコープが通過する咽頭や喉頭の粘膜もしっかり観察しています。

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アレルギー症状

花粉やハウスダスト、食品、化学物質、薬などアレルギーを起こすアレルゲンが口やのどに入ってしまうと、粘膜が腫れてのどのつかえ感を生じることがあります。アレルギーがある場合、受診の際には医師に必ず何のアレルギーがあるのかを伝えてください。

検査

内視鏡検査室問診で症状や症状が起こりはじめた時期、基礎疾患や服用している薬などについて丁寧に伺います。必要に応じて胃カメラ検査を行い、のどや食道の粘膜を詳細に観察します。必要があれば組織を採取して病理検査を行って確定診断します。当院では特殊光や画像処理など高度な機能を搭載した最新機器を導入し、経験豊富な専門医が微細な早期食道がんの発見も可能な胃カメラ検査を行っています。眠っているような状態で楽に受けていただくこともできますので、安心してご相談ください。

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